由緒ゆいしょ・ご祭神さいしん

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由緒ゆいしょ

 東北地方最大の有人島、気仙沼大島。標高二三五メートルの亀山の中腹に大嶋神社は鎮座いたします。ご祭神は倉稲魂大神、「延喜式内名神大社計仙麻大嶋神社」で地域を代表する古社です。社殿内の大きな岩は神霊が宿る磐座であり、当社のご神体として信仰の対象となっております。
 この岩には古い言い伝えが残っており、このご神体として奉る巨大な石の上に、お田植の季節になると『たにし』が上り、毎夜青い光を放っていたと言われています。昔の人々がこの霊験を畏み、神事として祭り、現在でも地元ではお田の神様と呼ばれ、五穀豊穣、大漁、航海安全、ご利益は多岐にわたり、島内外より多くの崇敬をうけております。

 遠い我々の先祖は、自然界の不可思議な現象や物事に対し、精霊の存在を認め、神を感じ、それを崇拝し、信仰によって生活の安寧を祈願してきたとされます。千年以上の歴史を持つ大嶋神社の伝説は、巨岩を依代として崇敬の対象とした先祖の尊い信仰により、今なお、つむがれております。
 作家の水上不二により「大島よ永遠に緑の真珠であれ」と称えられた気仙沼大島、大嶋神社境内からはその美しい景色を眺望する事が出来ます。更に歩みを進めること程なく、亀山山頂からは、三陸の蒼の海、北上山地の山々、鼎ヶ浦気仙沼、大パノラマが望めます。
 大嶋神社はこれまでも、そしてこれからも、亀山の頂より変わらず地域を見守ってゆきます。